十数年前に、ある人の紹介で鍵山さんの講演会に行き、その後のパーティで直接お話をさせていただいた。
この話はよくする話なので、友人はみんな知っている話だけど、ここに再度書いておこう。
その時の悩みは、金持ちの社会的な価値についてだった。
あるちゃん「悩んでいることがあります。質問してもいいですか?」
鍵山さん「どうぞ」
あるちゃん「凄い外車に乗っている人は凄い人なのでしょうか? 上等の服を着ている人はすごい人なのでしょうか? つまり、金を持っている人は金を稼いだという点で社会に貢献したからの結果であって価値のある人間なのでしょうか?」
鍵山さん「凄い外車はその車に価値があるので、乗っている人に価値があるわけではありません。上等の服はその服が価値があるので、その着ている人に価値があるわけではありません。人間としての価値は、良い習慣を持っているかです。良い習慣とは働く習慣です。つまり、朝起きたら布団をたたむ、靴をそろえる。整理整頓する。これが人間としての価値です。」
あるちゃん「ありがとうございます。数年間考え続けていた事に答えが出ました。」
ほんと、物腰が柔らかく、失礼な言い方かもしれませんが、気の良いお爺さんという感じです。
この感じが、本当に凄い人と思わせるところだ。偉そうな所なんか少しも見えないのだ。
そして、アインシュタインも言っているとおり「人間の価値とは自分から如何に離れているか」だと思った。
車や服や家を豪華にした所で、なんの幸福も無く。自分の価値を上げているようで上げていないのだ。
思えば子供の頃は庭に灯籠とかある家に住んで普通だと思っていたというふざけたやつだったし。
お手伝いさんがいるのは普通じゃないとなかなか気が付かなかった子供時代って・・・やばい子供だった。
そんなおぼちゃんな私でも、今更ながら鍵山さんの言葉の意味が理解できる。
さて、凡事徹底について一言でまとめると
凡事を非凡なまでに続ければ、平凡も非凡になるということです。
最近の風潮は、最新の知識をいち早く取り入れれば勝ちだとか。
凄い論理を持てば勝ちだとか。
そんな小手先の表面だけの知識で、勝ち組だとか、実際に小金持ちに見えますが。
そんなものは風前の灯にすぎない。無価値だってことです。
googleで調べたことなんで、なんの価値もないゼロ円です。
ちょろっとした仕事で出た結果なんてゼロ円です。
マイナス円で、私からはマイナス縁というか、縁を切りたいです。(笑
さて、レバレッジメモです。
P42「この張り合いのない、楽しみのない事にどれだけ耐えられるかということ」
これは新人ならテレアポかも知れない。
飛び込み訪問かも知れない。
議事録作成かも知れない。
簡単なことを、何度も何度も行うのだ。
でも、これが出来ないと、そのうち何も出来ない人になる。
だから、最近のドラマなどはこの部分がない。
だから、すぐになんでもできると思っているかもしれないけど。
そんな訳はない。
P43「殆どの人の合理化というのは、自分にとって不都合なことを人に押し付けることです。」
ほんと、合理化と言う名のなすりつけ作業ですね。
こんなのばっかりです。
P50「私は何が嫌いかというと、荒んだ心ほど嫌いな物はありません。」
思いやりが持てないそんな会社や人になってはいけない。
形だけ見せてごまかす人もいるけど、思いやれない人や組織に何の存在意味があるのかとおもう。
P70 P71「素直や率直というのは次元の低いこと(だと思っては駄目だ)・・・(中略)・・・・まず感謝の気持を持ち、それから感動する人間でないと」
ここが重要な点だ。素直、率直 そんな人になって、感謝を忘れず。少しの気持ちに感動する。
そんな人になれば、人生はきっと幸福に満ちたものに成る。
だから、ここが重要だ。
P74「いい人といい関わりを持つことが、知識、技能を持つのことと同じくらい、あるいはそれ以上に大事なことだということを」
これは求め続けないと来ない。現れない。
だから、各自で求め続けなければいけない。
P99「物事に良く気づく性格を養おうとしたら、自ら体験する以外に方法はないと知っていだだきたい。」
そして、修羅場を体験しても純粋でものごとに傷つきやすく瞳は曇らない。そんな人になって欲しい。
これは教えられない。ただ、チャンスを与えるのみ。そのチャンスは自分でつかむしか無い。
そのチャンスはいつも目の前に転がっている。でも、見えない人には見えないのだ。
見える人には見えるのだ。
ほんと目の前に転がっているチャンス・・・・見えますか?
そ それですよ・・・(笑
P112「人間が残すべき遺産とは何か・・・(中略)・・・お金や物より価値のあることは、勇気ある高尚な生涯だ。」
私も遺産は残さないというか、残せないけど(笑
勇気ある高尚な生涯を残したいとおもう。
P141「人は喜ぶことより、大事な人に喜んでもらうことが嬉しいという特性を持っている。」
私のいつも言うことは、金を自分に使うのは一倍の価値しかない使い方だ。
しかし、他人のために使うと他人と自分が喜べて二倍の価値がある。
だから、人が喜べば自分も嬉しいので、これまた二倍の価値があるわけです。
P148「不都合はできるだけ自分で取り込んで、他人に押し付けない」
こんな事言う人とめったに会わないですよね。
もう、驚きです。しかし、これなんです。ここなんです。
そして、このあとに「最近人件費が増えて困ってます。」という人に向かって。
何を勘違いしているのだろうとおもうとある。
人件費と1千万から2千万払えるようになりました!
これです。これは良い事なんですよ。人が多すぎるなんて不都合じゃないのです。
これをP/Lを見て、ごもっともな能書きをたれる奴は・・・カッコ笑だ~
P154「自分の持っている枠を使いきろうとする。」
こんな人は小さく得して、大きく損します。
これを間違っている人が、周りにも多すぎて困ってます。
例えば、飛行機で肘掛けを自分の領地にするために必死な人がいる。
私はいつも、そんな肘掛けはどうぞお使いかいくださいと隣の人に使ってもらう。
そんな、必死で肘かけをし死守している人を見ると可笑しくて仕方ない。
逆に肘を動かせなくて苦しんでいる姿さえ見える。(笑
小さく、自分の枠を使い切らない。
損だとばかりにホテルのタオルと全部使ったりしては行けませんよ(笑
さて、まとめます。
こんなタイプのビジネス書?は普通はない。
ちょっとした軽い努力で、勝てると書くのがビジネス書に多いからだ。
でも、まじめに考えると、そんな事で勝てるとか勝ち組なんて小さい。小さすぎる。
当たり前のことだけど
当たり前のことを当たり前にやり続けることが
唯一の人間の生きるべき道であり、ビジネスの正しい道だ。
そんな正しい道を堂々と歩いて行ける凡事徹底な人に俺はなる!
凡事徹底 (活学叢書) | |
鍵山 秀三郎 | |
致知出版社 |